積み立てだけでなく取り崩しも自動化 楽天証券が始めた投信定期売却機能の狙い
コメント
注目のコメント
当事者として、また、投信マーケットを長年見てきたアナリストとして、双方の立場からコメントをさせていただきます。
「山登り」の局面というのは、時間をかけることさえできれば、ドルコスト効果が期待できるので、実はそこまで神経質になる必要はありません。人生100年時代の今、より真剣に考えるべきは、記事の中にもある「山の降り方」です。
「山下り」の局面では、
①運用を継続しながら定率で取り崩すことで資産寿命を延ばすこと
②取り崩し期に適した商品へシフトさせること
この2つが非常に重要です。
「取り崩し期に適した商品」については、これから様々な場面で提案していきたいと考えています。積み立ては、知らないうちに貯まる自動化方式が好ましいのは
わかるが、取り崩しは必要に応じて行う方が合理的であるという気がする。
単独の金融商品の中で自動取り崩しを仕組むよりも、家計簿アプリのような
ものに金銭の収支を一元的に管理させて、その中に投信の取り崩しを総合的な資産管理の文脈でサジェストさせるという形の方が、これからの時代にあっているのではないか?
個別の投資商品の作りつけはシンプルに、取引はできる限り簡単に、管理は「AI x データのフル活用」でサポート、資産は電子 IDで極力連動というのがこれからの基本だと思う。
この投信の取り崩しが、数十年後になるとすれば、個別の金融商品を今の考え方で複雑に仕組むのは、その流れに逆行する。少し前の発想だと思う。私が投信をやらない大きな理由の一つは、正直言って取り崩しのタイミングが分かり難いからです。
目論見書を読んでも(一度だけ真面目に最初から最後まで読んだことがあります)、資産運用のことは書いてあっても、取り崩しをイメージできるパーツがなかったです。
それに対して、株式であれば、売却のタイミングは自分で判断が付きます。
これが、投信をやらない大きな理由です。
ですから、取り崩しに関して、何かしらのメルクマークになるものが出来るのであれば、私のようにめんどくさがり屋にも良いのではないでしょうか?
もちろん、取り崩しにあたって、大まかなコンセプトは本人が持つべきです。
たとえば、65歳から15年間かけて、毎年最低××円ずつキャッシュ化したいなどです。この辺りについては、そもそも資産運用プラニングの発想が必要なことでもあると感じています。