株取得で事業再生支援 三井住友銀、5年で1000億円
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外部コンサルに投資先支援を委託するのは、メガバンクの機能解体の象徴的な動きのように感じる。
昭和以前は、銀行から多くの事業会社に資金も人材も供給し、日本経済の発展を担っていた。
しかし、今は経営再建を担うケイパビリティのある人材が銀行内にはいなくなり、コンサルティング会社と組むことを選択している。これは、バブル崩壊後からある流れで、それにより大手コンサル会社の事業再生部門が潤ってきた。
また、決済やリテール融資、運用でもFintech企業や楽天・ヤフーなどの大手IT企業に徐々にパイを奪われて、メガバンクの機能解体が進んでいる。
個人的には、この流れは歓迎するべきだと思っている。
メガバンクなどが金融機能を独占し、イノベーションを阻害し、顧客利便性を著しく低下させている状況を打破することに繋がるからである。最近のキャッシュレス競争が身近な例と言える。
一方で、メガバンクなどの金融機関は、例えば以下のような各社特定機能に圧倒的な強みを持ち、独自色を出して生き残っていくのが良いと思っている。(むしろ、そうしないと生き残れない?)
三菱UFJ:海外金融機関専門の投資会社
SMBC:国内の高収益金融機能やFintech企業への投資会社
みずほ:融資、決済、預金などの従来の商業銀行機能の集約先(公的な位置づけにしてしまい、収益性を求めない)
これからの時代のメガバンクは、規模追求の総花的な経営ではなく、どのように機能解体して独自色を出していくかで、ビジネスセンスを問われることになるでしょう。
★記事からの引用★
>出資後には、コンサルティング会社の経営共創基盤やデロイトトーマツグループと組んで投資先に人材を送り、収益力の改善や事業を承継する企業を探す。