[ワシントン 14日 ロイター] - 米商務省が14日発表した1月の小売売上高は自動車とガソリン、建材、食品サービスを除いたコア売上高が前月から横ばいと、市場予想の0.3%増を下回った。個人消費が一段と鈍化したことを示唆した。景気の緩やかな拡大継続に懸念が浮上する可能性がある。

2019年12月の数字は当初発表の0.5%増から0.2%増へ下方改定された。

コア売上高は国内総生産(GDP)の消費支出に最も大きく連動するとされる。コア売上高が1月に横ばいとなったことで、個人消費が第1・四半期入りに当たり失速した可能性がある。個人消費は昨年第3・四半期に3.2%増、第4・四半期は1.8%増と、伸びが鈍化している。

JPモルガン(ニューヨーク)のエコノミスト、マイケル・フェローリ氏は「個人消費はこれで6カ月連続で軟調となった」とし、「企業投資が低調な状況が続く中、米経済がトレンドを超える成長を達成するには、個人消費が一段と活発になる必要がある」と述べた。

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は今週、「経済は非常に良好」との見方を示した。昨年に3回利下げしたFRBは先月、金利を据え置いた。今年は金利を据え置くとみられている。

19年のGDPは前年比2.3%増と、18年の2.9%増から鈍化した。

全体の小売売上高は前月比0.3%増だった。12月の数字は当初発表の0.3%増から0.2%増へ下方改定された。

1月の内訳は、自動車が0.2%増と、12月の1.7%減から持ち直した。建材は2.1%増と、19年8月以来の大幅な伸びだった。12月は1.3%増加していた。例年より暖かい気候が押し上げ要因とみられる。オンライン小売りは0.3%増。12月は0.1%減少していた。家具は0.6%増だった。外食は1.2%増。運動・娯楽は0.1%増だった。

一方、衣料は3.1%減と、09年3月以来の大幅な落ち込みだった。ガソリンスタンドと電子・家電はともに0.5%減少した。