[サラソタ(米フロリダ州) 14日 ロイター] - 米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は14日、フロリダ州で行った講演で、連邦準備理事会(FRB)が高速決済システムの開発に当たり民間部門などとの協力を模索していると述べた。

講演では金融政策や経済見通しなどについては言及しなかった。

メスター総裁は、FRBはサイバー攻撃などから金融システムを守りながら決済システムの高速化を進めているが、デジタル通貨を取り巻く環境が急速に進展する中、新たなリスクと課題に直面していると述べた。

FRBが現在開発を進めている新たな即時決済システム「FedNow」については、稼働開始の具体的な日程は決まっていないとしながらも、2023年、もしくは24年には用意が整う可能性があると指摘。複数の商業銀行のシステムにまたがって稼働する必要があり、さまざまなモデルが検証されていると述べた。

現在の決済システムは費用が高く、決済に1日以上かかるとして、議員や活動家の間からは高速決済システムの開発でFRBが迅速に動いていないと批判が出ている。