[東京 14日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比123円14銭安の2万3704円59銭となり、続落した。前日の米国株式市場は新型コロナウイルスによる新型肺炎の感染拡大が嫌気され軟化。国内でも、前日に新型肺炎による国内の死者が確認されたと伝わり、買いづらい地合いとなっている。個別では前日の決算発表を受けて、日産自動車<7201.T>が大幅安となった。

日経平均は米国株の流れを引き継ぎ、動きの鈍い相場となった。寄り付きで高値の2万3714円52銭を付けた後は下げ幅を拡大。2万3603円48銭の安値を付けた後は下げ渋った。2月限日経平均先物ミニ・オプションの最終決済に関わる日経平均のSQ(特別清算指数)値は2万3744円71銭。日経平均は同値を下回って推移している。

市場からは「新型肺炎への警戒もあり、買う人はなかなかいない。ただ、アジア株の動きによっては買いに傾く可能性がある。後場は香港ハンセン指数の上昇に期待したい」(国内証券)との声が出ていた。

TOPIXは0.62%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆1714億7400万円。東証33業種では、鉄鋼、石油・石炭製品、建設業、空運業などの30業種が値下がり。情報・通信業、金属製品、電気・ガス業は値上がりした。

個別では、日産自動車が9.31%安で連日の昨年来安値を更新。13日に発表した2019年10─12月期の連結業績は260億円の最終赤字となり、同期として08年以来、11年ぶりだった。チャートは下降トレンドが止まらず、株価は2019年7月以来、約10年半ぶりの安値水準となっている。

東証1部の騰落数は、値上がりが434銘柄に対し、値下がりが1623銘柄、変わらずが95銘柄だった。