[北京/東京 14日 ロイター] - 中国湖北省の衛生当局は14日、13日時点での新型コロナウイルスによる肺炎の新たな死者は116人、新たな感染者は4823人だと発表した。前日の発表では診断基準の変更で感染者数が急増したが、この日は増加幅が縮小した。

13日時点の新型肺炎感染者数は累計5万1986人となった。

衛生当局は、これまでの合計死者数を発表しなかった。前日発表の合計死者数は1310人だった。

新たな死者のうち88人は武漢市で亡くなった。新たな感染者の80%以上は武漢市の患者という。

衛生当局は前日、診断基準を変更したと発表。12日の新たな死者は242人と、昨年12月に新型ウイルスが特定されて以降で最悪となっていた。

日本政府は13日、新型肺炎による国内初の死者を確認した。これまで中国本土以外で死者が出ているのは香港とフィリピン。

日本などが新型コロナウイルス感染への懸念から入港を拒否し、約2週間停泊できずにいたクルーズ船「ウエステルダム」は13日にカンボジア南部シアヌークビル港に到着し、14日には下船を開始した。

世界保健機関(WHO)緊急事態プログラム責任者のマイク・ライアン氏はジュネーブでのブリーフィングで、湖北省の13日の報告で感染者の増加数が1万4000人余りとなったのは、CTスキャンで肺感染が確認された患者を新たに含めたためだとし、「流行の軌道が大幅に変わったことは意味しない」との見解を示した。

トランプ米大統領は13日に放送されたインタビューで、中国当局の新型コロナウイルスへの対応を評価し、米国は中国側と緊密に協力していると語った。

一方、米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長は同日、米政権が新型コロナウイルス感染拡大を巡る中国の対応に「非常に失望している」と述べた。

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