[台北 12日 ロイター] - 台湾の外交部(外務省)は12日、新型コロナウイルスに関する今週の世界保健機関(WHO)会合への台湾の出席について、台湾とWHOの直接交渉の結果であり、中国の承認は必要なかったと表明した。

コロナウイルスが蔓延する中、WHOの非加盟国であることは台湾に不利に働いている。台湾はWHOから随時情報を得られないことに不満を示していたほか、台湾の感染者数について間違った情報をWHOに伝えていたとして中国を非難していた。

こうした中で、台湾の保健分野専門家がオンライン会合への出席が今週認められた。

中国外務省はこれについて、中国が台湾の出席を承認したためと説明。ただ、台湾外交部の欧江安報道官は「今回のWHOフォーラムへのわれわれの専門家の出席はわが政府とWHOが直接準備したものであり、中国の承認は必要なかった」と述べた。

同報道官によると、台湾の専門家は政治的な議論を避けるため個人の資格で参加。オンラインフォーラムに参加した際には国籍を明らかにしなかったという。

WHOからは今のところコメントを得られていない。