【必見】巨大ファンドが決めた「投資撤退」の衝撃

2020/2/14
世界トップのファンドの動きは、投資マネーと気候変動が、切っても切り離せない時代だという現実を浮き彫りにした。
今年1月、世界最大手の運用会社、米ブラックロックのラリー・フィンクCEOは、顧客等に送ったレターで次のように言い切った。
「気候変動リスクは投資リスクである」
資本市場は将来のリスクを先取りした形で織り込むため、気候変動そのものよりも早い時期にそのアロケーション(配分)を変更するでしょう。

すなわち近い将来、おそらく大半の人々が予想しているより早いタイミングで大規模な資本の再分配が起きるのではないでしょうか。
このメッセージは、「温室効果ガスの排出量削減、情報開示に本気で取り組まない会社には投資できなくなる」と読み替えてもいいだろう。
運用資産807兆円を抱えるブラックロックは、日本株だけでも30兆円投資している。市場に対するインパクトは極めて大きい。
写真:AP/アフロ

「ダイベストメント」の恐怖

温室効果ガスの排出量が大きい化石燃料からマネーを引き揚げることは「ダイベストメント」(投資撤退)と呼ばれ、今や世界中に広がっている。