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2020年2月13日 公開

【QUARTZ解説】テスラの正体は「エネルギー企業」だ

気候変動への対応が迫られる自動車産業の中で、株式市場の期待を一身に背負うテスラ。異様な株価上昇は何を意味するのか。QUARTZのテスラ番、マイケル・コーレン記者が、そのビジネスモデルから株価熱狂の裏にあるリスクまで、テスラのすべてを解説する。(10分/出演:マイケル・コーレン/構成・編集・声の出演:後藤直義、洪由姫/デザイン:堤香菜/キャラクターデザイン:黒田早希/アニメーション編集:栁橋泉紀、小西健太郎)
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アップルがApple ComputerからApple Inc. に変更したのが2007年のiPhone発表の時。TeslaもTesla Motorsでしたが、2015年にTesla Energyを立ち上げ、ソーラーシティを3000億円ほどで買収して直後、マスタープラン2でエネルギー戦略を明確にし現在のTesla Inc.に社名変更してます。

その頃テスラの横で経営破綻したユニコーンがありました。私の前職SAPの一時次期CEOが確実視されていたShai Agassi(最後はCTOとサステイナビリティ事業担当)というイスラエルの天才企業家が2007年にSAPを辞めて現在のテスラと同じパロアルトに創業したBetter PlaceというEVの会社です。考え方や事業ビジョンは今のイーロンを見ているようなところがあります。

今年のダボス会議はガラッと気候変動問題やESGなどへ久しぶりに戻りましたが、そこにShaiが出て「衝撃を受けた」と言ってたのをよく覚えてます。世界のリーダーが環境やエネルギーについて語っているのにおれはビジネス向けのソフトウェア・・これでいいのか?と。彼のEVを軸としたエネルギー会社の構想は早過ぎてタイミングって大事だなぁと痛感しますし、もう一つ大切なのはやっぱり彼は過剰にソフトウェアやプラットフォームエコシステム思考の人なので、メカや物理に長けたイーロンのように具体的なクルマで戦えなかった。Windowsのビジネスモデルで戦うか、パソコンも作るアップル流で戦うかという戦略の違いでもありますが、ルノー日産や中国メーカがエコシステムに乗ったくらいでOEMもEVやCASEなんて本気ではなく中国も小さくやっぱり早過ぎた。

TED: Shai Agassi - A new ecosystem for electric cars
https://youtu.be/FcoJt2KLC9k

テスラに行くと必ず目立つところに書いてあるのは”Accelerate the world's transition to sustainable energy”というTesla のMission。自動車会社には全く見えません。まぁエネルギー自体はまだうまくいってませんけれど。何をもって、というのはありますが。

この動画自体は記事タイトル通りのことはたいして解説してませんね。笑
テスラなんて、知ってるよ。そう思う日本人ビジネスパーソンは多いと思います。しかし実際にテスラオーナーじゃないと、実感できないエクスペリエンスはこんなにもあるのかと、改めて感じています。

ガソリンスタンドに行くストレスはない代わりに、いろんなポイントで、すきあらば充電するスマホ的な使い方。毎週のようにアップデートされるソフトウェア。晴れた日なら、フリーウェイはほぼ自動運転で完璧に走り、坂道でピタッと止まるような駆動のアップデートもなされます。

そんなテスラはいま、太陽光パネルの普及など、テスラを取り巻くシステム全体を進化させようとしています。シリコンバレーで取材する、マイケル記者の視点をお届けします。
QuartzとNewsPicksの初動画コラボ企画です!
マイケル・コーレン記者は、テスラと気候変動を追いかけています。
エネルギー企業であるテスラ、従来のガス会社、リニューアブルエナジーを生む技術についても取材しています

①テスラが単なる自動車企業でないこと、②創業者のイーロン・マスクという人物、③実際に車のもちはどうなのか、④絶好調の株価はどこまで上がるのか、そして時価総額でトヨタを抜ける日はくるのかについてマイケル記者が解説、テスラがどうして他の自動車大手と違うのかがよくわかります!

カリフォルニアでは、テスラに乗っている人がたくさんいます。オーナーにも取材したことがありますが、車だけでなく、環境問題に意識を持っている人が多いのが特徴。家の仕組み全体を二酸化炭素排出ゼロにしたというオーナーもいました。カリフォルニアでは、異常気象で干ばつや、山火事が起きています。日常生活の中で気候変動を考えるシーンがたくさんあるのも住人の意識が高い理由です。
マイケルのこの記事は米国でも話題になっていました。車の維持費が安い、しかも自動運転で事故も少ない(よって保険料も下がる)。この2つがしっかり証明出来るともう一段、次のフェーズに行く気がしています。
Electric cars are changing the cost of driving
https://qz.com/1737145/the-economics-of-driving-seven-teslas-for-2-5-million-miles/

因みに社名のテスラは、ニコラ・テスラ氏(トーマス・エジソンが経営するエジソン電灯の社員からキャリアをスタートしたセルビアの物理学者)に由来するようです。丁度飛行機の中で19世紀末に米国で起こった電流戦争を描く伝記映画 「Current War (電流戦争)」を見ましたが、そこでもトーマスエジソン、ジョージ・ウェスティングハウスと共に時代のキーマンとしてニコラステスラが登場しており個人的にとても面白かったです。こちら、エジソンズ・ゲームという題名で4月に日本でも公開されるようなのでお勧めです!
https://theriver.jp/current-war-us-uk-release/
先日テスラのショールームに行ったら、「ノートPCだと思ってくれ」と言っていました。個人的には、移動式蓄電池と思っています。
本来は白物家電のイベントだったCESに日本の自動車会社か登場してきて以降、自動車と言うセクターにおさまりながら、どうやってイノベーションしようかともがいてるようでぎこちなさを感じてましたが、まさに歴史を背負ったハンディなんですよね。その過去がないからこそ、テスラはしがらみなく急成長できたんでしょうね。

マネタリーベースが日米欧と拡大したいま、時価総額比べなくてもいいと思いますが、しがらみのない、ギークな人にはおもいっきり世界をリードしてもらい、そして歴史のある会社にはそのわくにとらわれなさすぎないようにしながらも、あわてて本質を見失うことなく、不易流行のスタイルでグローバルに頑張ってほしいなと思います。
マイケル・コーエン記者の真摯なQA対応が光っています。自分のフィルターを通したモノがあるから、的確で率直な意見が述べられる。

自動車セクターを超えて、エネルギー、住宅などを巻き込んで、テスラは進化していくようです。

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