【業界別】新型ウイルスによる「経済損失」を総ざらい

2020/2/11

「中国依存」の果てに…

ディズニー、アップル、マクドナルド、ヒュンダイ、ナイキ──。
先月、新型ウイルスの流行が始まったその時から、あらゆる業種──食品、ファッション、エンターテインメントからテック業界まで──の大手企業は、中国市場での業績悪化を予見していた。
このところ彼らは、使い勝手のいい中国の工場や、どんどん金持ちになる中国の消費者たち、そして絶好調の中国経済にすっかり依存していたからだ。
だがいまや、行く手に立ちふさがる新型ウイルスのせいで、彼らは中国本土へ渡航することもままならず、店舗や事務所、レストランやテーマパークの閉鎖を余儀なくされている。
中国工場の混乱は、じわじわとグローバルサプライチェーンを侵し、自動車からゲーム機まで、あらゆる製品が部品不足に陥っている。
今回のウイルス流行による経済打撃を、現時点で正確に見積もろうとしても無理な話だろう。中国での事業再開のめどは立っておらず、ウイルスの拡散によって別の国で同じような混乱が起きる可能性も残されている。
ともあれ、先週の段階で、主たる大手企業は“被害”の中間報告を行っている。以下に、その内容をまとめた。
(Giulia Marchi/The New York Times)

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