[東京 10日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比49円69銭安の2万3778円29銭となり、続落した。前週末の米国株が下落した流れを引き継ぎ、朝方は売りが先行した。一時下げ幅を200円超に拡大したものの、追加の売り材料は見当たらず、前場引けにかけて買い戻される展開となった。

前週末の米国株市場では、主要3指数は5日ぶり反落した。新型コロナウイルスによる肺炎が市場で大きく注目されるようになってから、週末の間に何が起こるか分からないため、金曜日は利益確定やポジション調整の売りで下落する傾向が出ているという。

日経平均も米国株市場の動きを受けて続落スタート。その後、下げ幅を拡大して一時2万3621円72銭を付けたが、売り一巡後は買い戻しが入った。テクニカル面では2万3600円近辺にある25日移動平均線がいったん下値サポートとして機能したもよう。後場に日銀のETF(上場投資信託)買いが入ることへの警戒もあったとみられる。

TOPIXは0.38%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は9820億円だった。日本はあす建国記念日で休場となるため、見送りムードも出ているという。東証33業種では海運、医薬品、電気機器が値下がり率上位に入った。半面、倉庫・運輸関連、水産・農林、保険などが値上がりした。

東証1部の騰落数は、値上がりが737銘柄に対し、値下がりが1309銘柄、変わらずが108銘柄だった。