[モスクワ 7日 ロイター] - ロシア中央銀行は7日、政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げ6.00%とした。利下げは6会合連続。また、インフレが予想より鈍化する中、年内にさらに緩和する可能性も示した。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、このところ市場のボラティリティーが高まっていることについては重大視しない姿勢を示した。

利下げはロイター調査の予想通り。一部のアナリストは、海外市場におけるボラティリティーの高まりやロシア政府の歳出増リスクを踏まえ、金利据え置きを予想していた。

ナビウリナ総裁は、年間インフレ率が第1・四半期に2%近くで底打ちし、年央に目標の4%に向け戻り始めるだろうと指摘。「状況が基本的な予想に沿って動けば、今後の政策会合でさらなる利下げを実施する可能性にはオープンだ」と述べた。

ロシアの新内閣が歳出を拡大する可能性については、「今年の歳出はより均等に振り分けられると考えている」と懸念しない考えを示した。

中銀の利下げ決定を受け、通貨ルーブルは対ドル<RUBUTSTN=MCX>で2カ月ぶり安値に下落。一時64.21ルーブルを付け、1440GMT(日本時間午後11時40分)時点では、1.2%安の64.13ルーブル。

中銀は中立金利は6─7%にあるとみており、今回の利下げで政策金利はレンジ下限に一段と近づいた。

ナビウリナ総裁は、将来的に中立金利を改定する可能性はあるが、現時点で十分なデータがないため、1年以上かかるかもしれないと述べた。

また中銀はロシアの経済成長率について、今年は1.5─2.0%、2022年は最大3%になるとの見通しを示した。昨年は1.3%だった。

次回の政策決定会合は3月20日。