シリア政府軍、イドリブ近郊の交通の要衝を制圧 避難者58万人超

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• 大山 敬義

  暦オタ・ガジェオタ・ミリオタ・時々謎のPro Picer

  ・2020年02月07日

  2015年3月以来反政府軍の手にあるイドリブ県奪還を図るシリア軍と、反政府軍を支援するトルコ軍との交戦にまで発展したイドリブ攻防戦ですが、遂にイドリブ県第二の都市で、交通の要衝サラケブを政府軍が制圧しました。
  
  ここはダマスカスとアレッポを結ぶM4高速道路と、アサド政権の本拠地ラタキアから、反政府軍の本拠地イドリブ市を通ってアレッポに至るM5高速道路の交差地点。
  ここからイドリブ市まではわずかに7キロですが、政府軍としては目と鼻の先にいるトルコ軍を刺激しないよう、まずM4高速道路を打通させて戦線を安定させ、トルコ軍の動きを見つつ、イドリブの反政府軍をトルコの占領域に追い立てる形でジワジワとM5高速道路を北上してイドリブ市に迫ることになるだろうと思われます。
  
  いずれにせよ9年余り続いたシリア内戦は、いよいよ最終段階に差し掛かろうとしていることは間違いありません。