[ベルリン 7日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が発表した2019年12月の鉱工業生産指数は、前月比3.5%低下した。2009年1月以降で最大の低下となった。

市場予想は0.2%低下。製造業の低迷がドイツ経済全体の重しとなっていることが浮き彫りとなった。

昨年11月の同指数は1.2%上昇に上方修正された。

同時に発表となった12月のドイツの輸出は季節調整済みで前月比0.1%増、輸入は0.7%減。

ドイツの製造業は輸出依存度が高く、世界経済の低迷、貿易摩擦、英国の欧州連合(EU)離脱を巡る不透明感で打撃を受けている。

IFO経済研究所は6日、新型コロナウイルスの感染拡大もドイツ経済の成長に悪影響を及ぼす可能性があるとの見方を示した。

キャピタル・エコノミクスのアンドリュー・ケニンガム氏は「ドイツの自動車産業は、新型コロナウイルスで打撃を受けている。感染拡大で一部の主要部品の調達が難しくなっているためだ」と指摘。「ドイツの製造業が危機を脱したと判断するのは時期尚早だ」と述べた。

前日発表の12月の鉱工業受注指数も、予想に反して前月から大きく低下し、製造業の低迷が引き続きドイツ経済全体の成長を阻害する可能性を示唆していた。[nL4N2A627Q]