島耕作型サラリーマンが大企業を滅ぼす
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島耕作はありし日のサラリーマンの夢物語。
出世魚のように役職が変わり、出世の階段を登っていく昭和のサラリーマンの偶像といえます。
しかし時代が変わり旧世代の偶像に共感が持てなくなったところで、偶像を破壊して溜飲を下げれば良いというものではありません。
より本質的な問題は、今の日本には島耕作に代わるサラリーマンの成功ロールモデルがないということなのです。
庶民離れした起業家は、憧れのタレント(才能)にはなれても、自分と重ね合わせられるアイドル(偶像)にはなれません。
いつか現れるであろう令和の時代の島耕作は、一体どのようなロールモデルの偶像になるのでしょうね。
(追記)
ついでに言えば島耕作型ロールモデルはわかりやすい故にとても強く、汎用性があります。
最近では島耕作は異世界に転生して騎士団長になって活躍する漫画までは出ていますが、同じように昭和のサラリーマンは異世界ならぬ海外企業に請われて、日本の生産技術や管理手法を伝達、指導しています。
海外の企業がどんどん日本に追いつき、追い抜こうとしているのは、彼ら転生した無数の島耕作達の力がその一端を担っているのです。
日本に島耕作に代わる新しいロールモデルが望まれる故です。島耕作シリーズは昭和的なサラリーマンの夢物語的なキャリア観を描いた優れた時代劇なのでしょう。
その一方で、ド真面目につっこむのも無粋な話ですが、作中で描かれる、社内の出世競争を勝ち抜いた者が論功行賞的な人事によって直線的に取締役に移行するというサラリーマンの理想像は、現代のコーポレート・ガバナンスの精神には全くそぐわないと思います。
これだけの長きに渡って支持されているということは、それだけストーリーに魅力を感じる人が多いことの表れでしょう。
お話として楽しんでいるうちは罪もないのですが、キャリアのロールモデルと拡大解釈してメディアで取り上げられたりすると、たちが悪いと感じます。
(キャリア観のみならず、コンプライアンス的にも現実世界に島耕作が存在すれば、かなり問題でしょうね)
ま、何だかんだ言いつつ、専務編あたりまではひと通りコミックを買って読んでいます。「アンチファンもファンの内」ということで、ファンですね。いや、ちゃんと次の役職は考えております
https://newspicks.com/news/3629873