[東京 5日 ロイター] - 菅義偉官房長官は5日午前の会見で、4月に予定されている習近平中国国家主席の訪日について、日本側からの延期要請は想定していないと述べた。

新型肺炎拡大に伴う中国経済の混乱対応で訪日が延期されるのではないかとの憶測が流れているが、菅氏は現時点では予定通り準備を続けているとの従来の発言を繰り返した。

また、近く予定されている日中財務対話の延期報道については「事務レベルの協議について開催日程は未定であり、従って延期の事実もない」と否定した。

新型肺炎を巡っては、加藤勝信厚労相が今朝、横浜港に停泊中のクルーズ船内における乗客乗員への検査の結果、感染者は10人で、うち日本人は3人であると明らかにした。菅氏は「感染が確認された人については病院へ搬送したほか、残る乗客乗員は船内にとどまってもらう」と説明した。

武漢からの帰国者について、感染拡大を防ぐため「WHO(世界保健機関)の治験を元に10日間の施設滞在の後は、最終日に検査を実施し陰性であれば帰宅してもらう」との方針を示した。現地にはまだ140名の帰国希望者が残っているとして、第4便のチャーター機について外国当局との間で調整が進展していると述べた。