グーグルが披露したさまざまなAI研究プロジェクト--次の10年視野に
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マルチモーダルインタラクションの概念が登場してそろそろ30年、ついに機械学習が実用化に近づいた感があります。
音声対話やジェスチャー操作が始まると「楽になる」というのはその通りですが、「誰でも使える」というのは必ずしも真ではありません。フリック入力でも使えるようになるには訓練が必要でした。
音声操作やジェスチャー操作も、訓練して使えるようになるものでしょう。それが2020年代のITリテラシーであり、新たなデジタルデバイドです。
20世紀にキーボードを打てないオジサンを笑っていた現在のミドル世代、今度は我々の番です。(なので、毎日音声入力でチャットやメール書いて練習しています。)最近、あるところでAIの未来について、相談(?)する機会がありました。日本はまだまだものづくり信仰が根強くてがっかり。言いたいのはハードウェアでは駄目ということではなく、一緒にソフトも考えないといけないのではということ。
事業、技術、文化の広い視点でAIが語られており、そうあるべきだなと思います。
・事業
「われわれは長期的な作業を成し遂げようとしており、8〜10年という旅路のなかで(商用アプリケーションに向けた)有益な成果を捨て去るような進路変更をしばしば加えており(中略)その後、より難しい問題に取り組み続けている」と、正直ベースで語られてます。
まさにその通りで、AI技術の成長への投資と、AI技術が支えるアプリの短期的な成長や売上は必ずしも一致せず、事業運営で意識するトレードオフ。
・技術
視覚・聴覚・触覚などを総合したマルチモーダル学習、精度を落とさず軽量化したモデルなどが、より実用性を高めるための大きな方向性。
・文化
美空ひばりさんのAIに対する賛否のように、音声合成などによる創造性の追求と、倫理的な抑止はセット。軍事転用などの分かりやすい倫理テーマだけでなく、倫理判断が難しい領域にもAIが活用される中、オープンソース化などの実験的な試みを繰り返して、文化が形成されていくのでしょう。