【衝撃】ブランドを殺す、恐るべき「アマゾンPB」の正体

2020/2/7

アマゾンがアマゾンをオススメ

「アレクサ、電池がほしいんだけど」
アマゾンのAIアシスタント「Alexa」にこう問いかけると、米国では、決まってある一つの選択肢が提示される。
「はい、こちらAmazonBasicsの電池です」
一見すると、何の変哲でもないやりとりにも見える。だが、一歩引いて見たら、少し違った景色が見えるかもしれない。
ECの世界を牛耳る絶対王者アマゾンが、サイト上にいるあまたの電池メーカーの中から唯一オススメするのが、自社製の電池なのだとすれば…。
実際、少し前まで、アマゾンで電池を検索すると、上位に提示されたのは、EnergizerやDuracellといった米国の伝統ブランドの商品だった。
しかし、2009年を境にその秩序は大きく変わり始めた。
アマゾンが「AmazonBasics」というプライベートブランド(PB)を当時ひそかに立ち上げたためだ。
AmazonBasicsが提供する電池は、既存メーカーより約3割安い。そして、この電池は売れに売れ、今や「Our Brands(我々のブランド)」「Amazon's Choice(アマゾンのチョイス)」といった欄に、常に上位表示されるようになった。
これはもちろん消費者にとってはありがたいことだ。だが、アマゾンに出品するブランドにとってはどうか……。

競合になるプラットフォーム

「アマゾンはもはやブランドバスターだ」