英中銀、7対2で金利据え置き決定 総選挙後の景気改善見極めへ
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英国は、約50%の市場期待を裏切り、利下げ見送り。しかし、足元の資産価格の上昇が激しく、首相の名前を取って「ボリスバウンス」とも呼ばれています。直近の住宅価格指数は、発表開始以来最高の伸び率を記録しました。
問題はこれから11か月の貿易交渉…。その行方が見えるまで利下げカードは維持しておきたかったということでしょう。昨晩配信したレポートにも書きましたが、カーニー総裁自身が年初の講演で慎重なスタンスを示唆していただけでなく、MPC自身も経済成長率見通しを下方修正したので、多くの記者から、金融政策の現状維持との整合性に対する疑問が示されました。
BOEから見れば、潜在成長率の推計を引き下げた結果(いわゆるspeed limitと期待成長率の低下を通じた需要への波及)となる訳ですが、いずれにしても丁寧な説明が必要であったと思います。
それにしても、英国の潜在成長率がわずか1.1%というのも、今後の構造要因を考慮しても寂しい限りですし、財務相が標榜する成長見通しと余りにも大きく乖離しています。2019年の総選挙後、英国経済は上向く兆候、ということで金利据え置きに。えっ!欧州離脱が経済成長につながるのでしょうかと疑問符?
英国人の多くがそう願っているということなのでしょうね。その結論が7:2。