(ブルームバーグ): 米マイクロソフトが29日発表した2019年10-12月(第2四半期)決算では、売上高と利益が共に市場予想を上回った。クラウドへの移行を図る法人顧客の根強い需要が寄与した。

発表資料によれば、10-12月期利益は116億ドル(約1兆2650億円)となった。1株当たりでは1.51ドルで、ブルームバーグがまとめたアナリスト予想平均の1.32ドルより良かった。売上高は前年同期比14%増の369億ドル、アナリスト予想の平均は357億ドルだった。2桁の増収率が10四半期続いている。

サティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)はクラウドインフラで業界トップのアマゾン・ドット・コムの追撃に力を注いでおり、技術力だけでなく、クラウドサービス「Azure(アジュール)」製品・サービスの魅力を高め、顧客を呼び込もうとしている。同社は最近、アマゾンとの受注競争に勝ち、国防総省と大規模契約を締結。大手会計事務所KPMGからもクラウド契約を受注した。

マイクロソフトは、KPMGやイケアなどがウェブベースのビジネスソフトウエアに切り換える中、「オフィス365」でも利益を上げた。アジュールの売上高は10-12月期に62%増加、オフィス365の法人向け販売は27%増えた。

マイクロソフト株など3400億ドル強相当の資産運用を手掛ける米ニューバーガー・バーマン・グループのシニアリサーチアナリスト兼テクノロジーポートフォリオマネジャー、ハリ・スリニバサン氏は「クラウドビジネスは活況だ」とした上で、「より重要なのは収益性も伸びていることだ。クラウドビジネスが拡大すれば、収益性は高まるとわれわれは見込んでいる」と説明した。

決算発表後、米株式市場時間外でマイクロソフトの株価は一時172.25ドルを付けた。通常取引終値は1.6%高の168.04ドルと上場来高値。同株は10-12月期に13%上げていた。

原題:Microsoft Profit, Sales Beat as Cloud Demand Persists(抜粋)

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