[バンコク 29日 ロイター] - タイ財務省は、2020年の国内総生産(GDP)成長率が2.8%になるとの見通しを示し、10月時点の見通し(3.3%)から下方修正した。軟調な輸出や中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大などを理由に挙げた。

20年の輸出は1%増と予想し、従来見通しの2.6%増から下方修正した。

財務省の財政政策部門責任者は記者会見で「見通しを下方修正したものの、経済は依然として成長している」と述べ、「民間投資や大型公共投資プロジェクトが主なけん引役になる」との見方を示した。

19年のGDP成長率は2.5%と推定。この通りなら18年の4.1%から大幅に減速し、5年ぶりの低水準となる。

19年GDPの公式統計は2月17日に発表される。

タイの観光当局は28日、今年の中国人観光客の数が前年の1100万人から200万人減少するとの見通しを示した。

財務省の財政政策部門責任者は、中国人観光客の減少分を他国からの訪問者が補い、外国人観光客全体では40万人の減少にとどまるとの予想を示した。

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