【動画で学ぶ】テクノロジーで読み解く産業の未来予想図

2020/1/31
NewsPicksアカデミアでは、各分野の最先端を走る“実践者“たちを講師に迎え、MOOC(オンライン講義)、イベント、ゼミ、書籍、記事などを通じて、最先端の実学を提供しています。
今回は2019年11月21日に開催された「テクノロジーがすべてを塗り変える産業地図」の模様をまとめたイベント動画を配信。
ここでは、動画の中で講師の泉田良輔氏がお伝えする「産業の未来を分析するメソッド」をご紹介します。
また本日22時より24時間限定で、NewsPicksの動画ルームでも配信いたします。
アカデミア会員だけでなく、プレミアム会員の皆様もご覧いただけますので、この機会にぜひアカデミアのイベント動画をお楽しみください。

産業の未来を占う3つのポイント

泉田 私が産業を分析する際に大事にしているポイントが、3つあります。
1つ目は「テクノロジーと無縁なセクターはない」ということです。
電機・自動車・金融・通信・小売・物流、あらゆる産業でテクノロジーを無視して議論できるような状況ではなくなっています。
また「従業員」だけではなく、「トップマネジメント」も、テクノロジーの理解なくして経営ができない状況になっているのではないでしょうか。
産業を分析するとき、今起きてる事象は「テクノロジーがどう関わっているのか」を常に考え、着想を得るようにしています。
ポイントの2つ目は「ビジネスモデル」です。
例えば「Windows が OS をのシェアを何パーセント持っている」とか、「ある製品のシェアを上げるためにはどうしたらいいか」などの議論は常にあります。
マーケットシェアをどうやって上げていくかは、ビジネスで大きなテーマです。
しかし、そのテーマは今もありますが、近年は競争のルールがちょっと変わったのではないかと思います。
なぜなら、AppleやAmazonのように、上流から下流まで「垂直統合」を実現しようとする企業が、存在感を高めているからです。
自分たちでやってる事業には「コア事業」があるはずです。
そのコア事業の良さを引き出すため、さらにそれを強くするために、自分たちがやっている事業の「上流」と「下流」をつなぎ込む。
そして、すでにある素材を組み合わせて、新しい体験をユーザーに提供する。
これを僕は「イノベーション」だと考えています。
ポイントの3つ目は「イノベーションサイクル」と「インフラ」の関係です。
例えば「iPhone」。皆さんはすごいイノベーティブな商品だと思われるかもしれません。
しかし、私は製品やサービスより、それを支える「インフラ」を見るようにしてます。
実は、iPhoneは2007年に発売されましたが、本当に売れ始めたのは2008年です。あの2G時代に対応したのが、初期のiPhoneでした。
しかし、当時はインフラであるネットワークの通信速度が遅いため、iPhoneのスペックが生かされませんでした。
その後、3Gが普及して通信インフラのスペックが向上。iPhoneの性能を引き出せるようになり、爆発的に売れるようになったのです。
インフラの進歩を先に議論しないと、その後誕生するであろう「製品・サービスの爆発性」が議論できないと思います。
不思議なことに、インフラの未来は数年後までずっと決まっています。
それを追ったうえで、どのようなアプリケーションが出てくるか考えれば、予想を大きく間違えることはないでしょう。
アカデミア会員の皆様は、こちらで動画の全編をご覧いただけます。

来週2月7日(金)はイベント動画「AI時代を生き抜く!大人が身につけるべきFuture Skill」を配信する予定です。

動画を通じて、アカデミアの「知」に触れていただければ幸いです。来週以降の配信もお楽しみに。