【サイゼリヤ社長】ミラノ風ドリア299円。値上げは絶対しない

2020/1/28
ミラノ風ドリア299円。
そんな驚異的な低価格を実現している、サイゼリヤの秘密をご存じだろうか。
2019年10月の消費税8%→10%への増税時には、さすがに値上げせざるを得ないだろうと予測するアナリストもいたが、値段据え置きを断行。
それどころか、価格を内税表示にしているため、実質的な「値下げ」となったのだ。
サイゼリヤが低価格を実現できている秘密は、外食の「製造小売業」(SPA)とも呼べるビジネスモデルにある。
製造から小売まで手掛けるアパレル業のSPAといえば、ユニクロなどが知られている。さながら“イタリアンのユニクロ”のように、消費者への提供から、原材料の製造、栽培など川上まで一気通貫で行う、製造直販体制を敷いているのだ。
サイゼリヤの「ミラノ風ドリア」299円(写真:会社提供)
もっとも、この戦略には当然、リスクもつきまとう。しかし、サイゼリヤの堀埜一成社長は、かつて決算発表の席上でこう言い切っている
「サイゼリヤが値上げするときは、私が社長を辞めるときです」
NewsPicksは、日本の外食で唯一のビジネスモデルを貫くサイゼリヤを徹底取材。全3回にわたって「外食のSPA企業」を解剖する。第一回の本日は、堀埜社長へのインタビューを通じて、安さへのこだわりを読み解いていこう。

価格への執念の「源」