アップル、次のスターは「コストカッター」か
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注目のコメント
この記事から垣間見える論点がいくつかある。
・クアルコムやインテルとの半導体調達における訴訟では相当、難しい言いがかりをAppleが仕掛けていることは既に訴訟内容から既知の事実だが、半導体を採用してあげるからそのコミッションを払え、という設計サポートサービスを受けるはずの側から要求が出ていたことが分かっている。そして実際にクアルコムはそうした費用を支払っている。
クアルコムはしかし、結局のところApple側からの和解に応じておりAppleが何をしようが結局インテルもAppleも自分たちの力だけでは5Gモデムチップを立ち上げられなかったわけでありそうした意味においては記事に出てくるトニー氏はクアルコムには敗北を喫しているとも言えるのでは?
・JDIに関しては…通常、記事にも指摘があるが、自社の部品がどこの最終顧客にいつ採用されるかは顧客とのNDAの都合で言えないのが普通だ。任天堂やAppleはこの手のNDA違反には相当厳しいことでも知られる。また、世界でも最も厳しいNDAを締結させるのがAppleと言われており違反時の支払い金額は10億円ともいわれるのは過去のGTアドバンストとの訴訟内容から既に既知の事実である。JDIの役員のスケジュールまでAppleに知られてしまってる、というのはさすがにJDI側の交渉があまりに杜撰ではあり、これが事実ならもっとJDIは言い返せたのではないだろうか。当時のJDI経営陣が契約内容などにもあまりに無頓着だったとも言える。
・コストカッターと言うセンセーショナルなタイトルがついているがそれは調達担当VPとしては普通のことであろう。ガラスの逸話もそうだが、結局全て仕様が決まった後からしかコスト交渉が出来ないのがAppleの調達の辛いところではあるだろう。T.Rikiさんの詳しいコメント参考になりました。アップルはクアルコムとの長年の争いの中で、昨年、和解と同時にインテルの5Gモデム事業を$1Bで買収し、2021年には独自のモデムを出す計画をしているそうです(間違っていれば失礼)。
クアルコムは和解後株価も上がりましたが、そうゆう意味では今後どうなるかわかりませんね。この記事に書かれている通り、ベンダーが言う事を聞かないと潰しにかかるアップルの手法は、本当に凄まじいですね。
実は、先週、米議会でGAFAのこのような脅しの手法に関する公聴会がありました。クアルコムは自身が独禁法で危なかったぐらいですので、さすがに弱者とは言えないですが、色々な中小のテクノロジー企業が証言しました。議会としては、違法性または今の法律の枠組みで取り締まれない場合は、新たな法規制を検討すると思います。