日本で「デジタル人民元」警戒論、ドル基軸揺らぐ恐れ
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先週発表のBIS調査が詳しいので読んで頂きたいところですが、基本的に世界の中銀は調査・実証研究などの段階、つまりは実現可能性を探る段階にあります。1年前はその段階にすらなかった中銀が多かったことを思えば時代は変わりつつありますが(もちろんきっかけはリブラ白書)、それでも今後6年程度の時間軸で見て発行できると考えている中銀は、とりわけ先進国には、少ないのが実情です。
ドル基軸が揺らぐ恐れとありますが、これは現時点では言い過ぎでしょう。デジタルCNYは確かにドル基軸(厳密にはFedwire)から抜け出たいという思いがあるのでしょうが、自国がそうしたところで他国がそうするにはまだ時間がかかります。
中国を追う勢力としてECBやBISを筆頭とする主要中銀グループがあります。日銀もそのいちメンバーであり、まずはここで粛々と知見を積み上げるステージかと思います。しかしこれもまだ発足したばかりです。その将来の見据えた先にドル基軸の打破があるのは確かでしょうが、デジタルだろうが、有体物の貨幣だろうが、ドルの基軸通貨性を崩す難しさに大差はないという印象もあります。トランプ政権の関心度はまだ高くないといわれていますが注目される米側の対応。リブラの潜在性は大きいのですが、FB主体というところで様々な議論も。