【新】言葉を制するものが、「人生100年時代」を制す

2020/1/24
まるで預言者のように、新しい時代のムーブメントを紹介する連載「The Prophet」。今回登場するのは、広告の枠を超えて注目を集めるクリエイティブディレクターとして活躍目覚ましい、The Breakthrough Company GO代表の三浦崇宏氏だ。
このたび刊行されたビジネス書『言語化力(言葉にできれば人生は変わる)』(SBクリエイティブ)も、予約だけでAmazonビジネス書ランキング1位を獲得するなど、大きな話題を呼んでいる。
同書について「今、自分が世の中に提供にできる一番大事なことを、まさに“言語化”したもの」だと語る三浦氏。
言語化力とは、「自分の思考を整理する力」であり、それによって「自分と他者の関係を良くする力」であり、ひいては「世界を良くする力」である──と三浦氏は言う。
単なるプレゼンテーションやコミュニケーションのツールにとどまらない、「言葉の真の力」を、三浦氏に解き明かしてもらおう。
三浦崇宏(みうら・たかひろ)
The Breakthrough Company GO 代表取締役、PR/CreativeDirector 博報堂・TBWA\HAKUHODOを経て2017年独立 『表現を作るのではなく、現象を創るのが仕事』が信条。 日本PR大賞・CampaignASIA Young Achiever of the Year・ADfest・フジサンケイグループ広告大賞・グッドデザイン賞・カンヌライオンズクリエイティビティフェスティバル ゴールド他受賞。ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS イノベーション部門グランプリ/総務大臣賞 受賞。広告やPRの領域を超えて、クリエイティブで企業や社会のあらゆる変革と挑戦を支援する。

言葉ひとつで状況をひっくり返す

──『言語化力』の中には、「言葉の使い方一つで、人生なんていくらでも変えられる」という印象的な一文があります。三浦さんが「言葉の力」を信じるようになったきっかけとは何だったのでしょうか?
三浦 思い返せば、自分にとっての原体験とでも言うべき出来事を3つ、挙げることができます。
ひとつは小学校5年生のときに父が事業に失敗し、実家が破産したときのことです。