[ワシントン 20日 ロイター] - 米航空機大手ボーイング<BA.N>は、2件の墜落事故を起こした旅客機737MAX型機の関連費用がかさむ中、少なくとも100億ドル相当の調達を目指して複数の金融機関と協議を行っている。関係筋が20日、ロイターに明らかにした。

この点について先行報道しているCNBCによると、ボーイングはこれまでに最低60億ドルを確保し、さらなる調達に向け他の金融機関と協議しているという。

関係筋はロイターに対し、協議を行っていることを確認した上で、正確な目標調達額や、社債の新規発行を目指すかどうかは依然として不透明だと述べた。

ボーイングにとって主要な問題の1つは、737MAXの運航停止がどの程度続くかはっきりしないことだ。

ボーイングはコメントを控えた。

ロイターは17日、米連邦航空局(FAA)が3月までに運航再開を承認する可能性は低く、さらに4月やそれ以降まで承認が遅れる可能性もあると報じた。

ボーイングは20日、ワシントン州でここ数日の間に737MAXの生産を一時停止したことを確認した。同社は昨年12月、今年1月のある時点に生産を停止するとしていた。

737MAX運航停止に絡む費用について、これまでに90億ドル超に上るとの推計を発表しているが、今月の生産停止や、航空各社への補償などで費用はかさんでおり、1月29日に予定する第4・四半期決算発表の際にさらなる追加費用を明らかにする見通しだ。

アナリストらによると、737MAX型機の運航停止に伴う損失額は月10億ドル相当に上るとみられる。第3・四半期のフリーキャッシュフロー(純現金収支)は約マイナス30億ドルだった。

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