【讃井康智】このままでは、「プログラミング必修化」は失敗する

2020/1/22
2020年4月からついに小学校でのプログラミング教育が必修化されます。そして、2021年以降、中学・高校でもプログラミング教育は強化されていきます。
しかし、冒頭からいきなりですが、私は2020年からのプログラミング教育必修化は、このままだとうまくいかない可能性がかなり高いと思っています。
もちろん、文部科学省にも教育委員会にも学校にも、良いプログラミング教育を実現しようと準備している方々が多数います。
ただ、今回の必修化には「うまくいかないプログラミング教育」に陥る構造的な欠陥があり、それを補うべく、各現場で様々な方が頑張っている状況です(くれぐれも、現場の先生や教育委員会の方を単純に責めるようなことはやめてください)。
このままでは、プログラミング教育もどきの実践が各地で行われ、「プログラミング嫌い」の子どもたちを量産するという大失敗に終わる可能性があり、それだけは避けねばなりません。
なぜそんな状況にあるのか、これから順を追って説明します。
構造的な欠陥を明らかにし、それを解決するポイントをお伝えすることで、日本におけるプログラミング教育の成功に少しでも貢献できれば幸いです。
(写真:ferrantraite/iStock)

必修化「3つのポイント」

2020年から始まる小学校でのプログラミング必修化。一聞すると、プログラミングという教科ができ、児童全員がパソコンを使ってコードを書く姿を思い浮かべるかもしれませんが、実際はそうではありません。
今回の必修化のポイントは、3つあります。