[東京 20日 ロイター] - SUBARU(スバル)<7270.T>は20日、脱炭素社会の実現に向けて、2030年までに全世界販売台数の40%以上を電気自動車(EV)とハイブリッド車(HV)にする目標を発表した。30年代前半には生産・販売するすべてのスバル車に電動技術を搭載する。

同社は30年時点での世界販売台数の目標数値は公表していないが、25年には19年比で約25%増となる130万台を目指している。

50年には燃料採掘から車両走行(Well-to-Wheel)に至るまでの新車平均(走行時)の二酸化炭素(CO2)排出量を10年比で90%以上削減する計画だ。

中村知美社長は同日の説明会で、30年までに世界販売の40%以上をEVとHVにする目標を掲げた理由について「30年の時点でこのくらいやっておかないと、50年のCO2削減目標の実現に向けたシナリオが描けない」と述べた。

EVとHVの構成比率は非公表。中村社長は日本、米国、欧州など主要な市場における電動車の需要動向は「それぞれ違う」と指摘し、市場の変化を「しっかりと見定めたい」とした。

HVについて同社はすでに「eーBOXER」と呼ばれるマイルドHVを投入しているが、20年代前半にはスバル独自の技術にトヨタ自動車<7203.T>のHVシステムを融合したストロングHVのタイプも追加する。EVは、トヨタと共同開発するスポーツ多目的車(SUV)を20年代前半に発売する予定。

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(白木真紀)