【納得】「クレーム」が、今のカルビーを作った

2020/1/25
本の要約サイト「フライヤー」とコラボし、毎週土曜日に話題のビジネス本の要約をお届けする「10分読書」。短時間で本の中身を学ぶことができ、現代のビジネスパーソンにぴったりの内容になっている。
ぜひ、週末のひとときで新たな知識を手に入れてほしい。
カルビーに寄せられる「お客様(消費者)の声」は年間3万件以上にのぼる。購入した消費の不具合から新商品開発の要望まで、その内容は実にさまざまだ。
だがカルビーはどんな人に対しても誠心誠意、丁寧な対応をするようにしている。それが「お客様の立場に立つ」ということだと考えているからだ。
カルビーでは消費者からの「クレーム」を「ご指摘」。その指摘に対して行う仕事を、「処理」ではなく「対応」と呼んでいる。
クレームという言葉は「苦情」に近いニュアンスがあり、対決姿勢やケンカ腰であるかのような響きがある。
だがカルビーは、どんな内容でも「お客様から届いた声」は「ご指摘」であり、貴重な意見として「対応する」ということを徹底している。
このような対応をするようになったのには、過去の不祥事の影響がある。
カルビーは2000年~2001年と2012年に起きた商品回収で、経済的損失だけでなくお客様の信頼や信用も失った。
このときの経験をもとに、同社は「企業活動はお客様に支えられている」ことを改めて認識。お客様相談室の体制を再構築し始めた。

お客様対応にも「攻め」がある