[ワシントン 17日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が17日発表した2019年12月の鉱工業生産指数は製造業部門が0.2%上昇し、市場予想の0.2%低下に反して伸びた。自動車・同部品の生産が落ち込む一方、ほかの耐久財や食品・飲料・その他のモノが増えた。

11月の数字は1.0%上昇へ下方改定された。

12月の全体の鉱工業生産指数は0.3%低下。市場予想は0.2%低下だった。11月は0.8%上昇へ下方改定された。

鉱工業生産指数は製造業と鉱業、公益部門から構成される。12月は公益部門の指数が5.6%低下し、全体水準を押し下げた。12月が暖かかったことから暖房の需要が減った。

自動車・同部品を除く鉱工業生産指数は前月から横ばい、製造業の指数は0.5%上昇だった。

製造業部門は前年同月比1.3%低下した。

12月は自動車・同部品が4.6%低下した。一方、食品と飲料、タバコ製品は1.3%上昇した。非金属鉱物製品は2.3%上昇。一次金属は1.3%上昇。コンピューター・電子製品は1.4%上昇した。

米経済の約11%を占める製造業は18カ月間続いている米中貿易摩擦が重しとなっている。米中は15日、貿易を巡る「第1段階」の合意文書に署名した。

鉱工業生産が減る中、企業がどれだけ十分に設備を稼動しているかを示す設備稼働率は前月比0.4%低下の77.0%となった。公益部門の生産指数が低下したことが影響した。製造業部門の設備稼働率は75.2%と、前月の75.1%からやや上昇した。