米各地で実施。「公共交通の無料化」はトレンドになるか?

2020/1/17
向こう2年はバスが無料に
マサチューセッツ州のローレンスに住むディオニジア・ラモス(55)は、日に2回、37番のバスに乗る。
数カ月前、いつものようにハンドバッグの中身を引っかき回し、取り出した小銭を料金箱に入れようとした彼女は、運転手にその手を制止されて大いに驚いた。
「料金はいりませんよ」と運転手は言った。「これから2年間は無料なんです」
ラモスにとっては寝耳に水だった。誰かが彼女の代わりにバス代を払ってくれるというのだろうか? 現在彼女は、月235ドルの失業手当で生活している。毎日バスに乗ってコミュニティカレッジに通っているが、往復2・4ドルの運賃は馬鹿にならない。
この無償化プログラムは、昨年9月に試験的に開始された。以来、バスの利用者は24%増加している。ローレンス市の実験に対して、ラモスが物申したい点はただひとつ──期間限定であるということだけだ。
「公共交通は無料であるべきです」とラモスは言う。「ぜいたくではなく、誰にとっても必要なものだから」
(Greta Rybus/The New York Times)
アメリカ各地で盛り上がる議論
同じような計画は、いまやアメリカ中で議論されている。