【悲劇】日本経済をダメにした、「選択と集中」の誤訳

2020/1/18
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「選択と集中」という言葉は今、「本業以外に手を広げてきた企業が、本業に集中する」という共通理解の下、用いられている。
日本で「選択と集中」という言葉が広く使われるようになったのは、1990年代後半からだ。それは著名な経営者ジャック・ウェルチによるところが大きい。
ジャック・ウェルチは約20年間にわたり、ゼネラル・エレクトリック社(GE)のCEOを務めた経営者である。
彼の著書が1990年代後半に日本でベストセラーとなったことで、「選択と集中」という言葉も一般的になった。
しかしウェルチの意図は、事業分野の多角化を否定することではなく、リストラを推進することでもなかった。
彼は「GEの全ての事業は、将来的にその分野における業界ナンバーワンか、ナンバーツーになりうる事業だけにする必要がある」という考え方を示したに過ぎない。
ここから「誤訳」の歴史が始まった。

「ジャック・ウェルチ」の真実