[14日 ロイター] - 米金融大手シティグループ<C.N>が14日発表した第4・四半期決算は、好調なクレジットカード事業とトレーディング収入の大幅増が寄与し、利益が市場予想を上回った。
クレジットカード事業の収入は前年比10%伸び、2四半期連続で2桁の伸びとなった。
昨年第4・四半期の市場が安定的だったことを背景に、トレーディング部門の収入は約31%増加。特に債券取引関連の収入が49%の大幅な伸びを記録した。一方、株式取引はデリバティブ関連がさえず、23%減と低迷した。
この日決算を発表した競合のJPモルガン・チェースもトレーディング部門の収入が増加した。[nL4N29J3KE]
普通株主帰属の純利益は49億8000万ドル(1株当たり2.15ドル)で、前年同期の43億1000万ドル(同1.64ドル)を上回った。
税優遇を除くと、1株当たり利益は1.90ドルだった。
収入は7%増の183億8000万ドル。
リフィニティブのアナリスト予想では、1株利益は1.84ドル、収入は178億6000万ドルと見込まれていた。
利益率の指標となる有形自己資本利益率(ROTCE)は12.1%と、19年目標である12%を達成した。
ただ、2020年のROTCEの目標は従来の13.5%から12━13%のレンジに引き下げた。
シティのマーク・ メイソン最高財務責任者(CFO)は電話会見で、金利低下や世界経済の鈍化などの要因で収益を取り巻く環境が変化したと説明した。
企業の景況感の改善を背景に、12月末のローン残高と預金残高は為替変動を除いたベースでそれぞれ2%と6%増えた。
貸出金利と預金金利の差である利ざやによる純金利収入は1%の増加を確保。競合するJPモルガンとウェルズ・ファーゴ(Wファーゴ)<WFC.N>では減少した。
*内容を追加しました。