最大で2億円 科学論文公開で研究者が料金支払うケース増 京大
コメント
注目のコメント
分野によりけりだと思いますが、自分の場合は採録された論文はオープンアクセスを選ばず、代わりに無料で読めるarxivに各種権利に引っかからない範囲で(ちゃんと規定があり、問題ないことを確認済み)、同内容のものをアップしちゃいます。どうせみんなgoogleで調べますから。
論文の数が指数関数的に増えている中、出版・採録されるよりも読まれること・引用されることに比重がシフトしているので今後ますます増えそう。
また、出版社もオープンアクセスを推したい事情があります。それは大口顧客・定期購読者の減少。これまでの大きな売上は大学や企業などの大型の図書館や定期購読で収益を上げるモデルでしたが、購読費高騰の煽りを受けて購入・購読をやめるところが続出。このままではジリ貧なのはわかっているので、薄く広くお金を集めるモデルに変更。これで出版社は論文が売れなくても出すだけで儲かることに。書籍の自費出版みたいなものだと考えるとわかりやすいかも。
研究者の評価もよりシビアになってきていて、いわゆるトップ会議・雑誌でないと見向きされなくなってきている流れがあります。なので、トップ会議・雑誌偏重+オープンアクセスのループは今後より加速していきそうな予感がします。オープンアクセスの投稿量が負担になっているというニュアンスですが、閲覧が有料の雑誌に払う購読料は1年間で国内大学全体で350億円と推定されています。
https://www.nii.ac.jp/about/publication/today/82-4.html
(図4)
全部オープンアクセスになれば全体としては安くなるのでは。そもそも誰もが無料で読めるというのは、納税している人たちからすれば本来あるべき状況です。
なお、オープンアクセスと査読は無関係で、オープンアクセスジャーナルでも査読をしっかりしているところはあります。査読せずにテキトーな運営をしているのが「ハゲタカジャーナル」や「捕食ジャーナル」と呼ばれるもので、これらは警戒する必要があるのは確かです。
あと、研究者もお金を意識しています。ちょっとでも試薬を安く買うために販売業者と交渉したり、研究費を得るために申請書類をたくさん書いたりとがんばっています。お金に無頓着なわけがありません。そんな中で交渉の余地のない購読料や投稿料の値上げに苦しんでいます。全学部の合計が2億円、ということやと思うので、医学系以外についての実情は分かりませんが、
医学系に限っていえば、査読ありの優良なオープンアクセスジャーナルもあるので、掲載料を払ってでもそこへ投稿することは珍しくないです。
なにを優先するかですが、なるべく早く論文化して世に出す、ということも大事ではあるので。
多くは研究費から捻出しているのでしょうが、総額でみるとすごい額ですね。。