アップルとFacebookは個人情報をどう守るのか
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アップルとFacebookでは収益構造の要素が異なるため、データに対するアップルの立ち位置とFacebookの立ち位置は異なります。発言にも明確な違いがでて、見ごたえのあるセッションだったようです。
↓の両立を実現するには、5年後、10年後のデータ活用の実態に沿った仕組みづくりをデザインする必要があります。今の日本は活用の仕方も周回遅れなので、「今の日本の現実」に合わせてしまっては、あっという間に2周回遅れになってしまいます。業界関係者が総力戦でがんばるしかないですね。
"このような中で、日本にはどのような対応が求められているのでしょうか。それは、「データの利活用」でも「プライバシー重視」でも周回遅れであるからこそ、両者の状況を冷静に分析し、より的確な答えを見出していくことです。そして、むしろ後発の利益を意図的に享受するような、さらにはその両立において世界をリードするような戦略的な動きをとっていくべきではないかと考えられます"CES2020での数多くのセッションの中で確実に最も注目を集めた「Chief Privacy Officer Roundtable」の模様を中心に、米国のプライバシー重視の最新動向についてまとめました。
CES2020最大のテーマは、「データの利活用」と「プライバシー重視」を両立させていくこと。
本セッションが注目された背景には、近年のプライバシーを重視するアメリカの社会情勢と相まって、チーフプライバシーオフィサーという役職について関心が高まっていること、アップルが1992年以来28年ぶりにCESへ参加し、そのアップルのCPOが登壇したこと、個人データ流出などでプライバシー問題の中心にあるフェイスブックのCPOも登壇したことなどがありました。あわせて、日本の公正取引委員会にあたる連邦取引委員会(FTC)のコミッショナーが登壇したことも話題になりました。
私自身、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)などのメガテック企業の「ビッグデータ×AI」の利活用に関連して、個人データの取り扱いやプライバシー対応に強い関心を持ち、このセッションに参加しました。
スピーカーによるパネルディスカッションのなかで、私が特に驚いたのが、プライバシー重視で高い評価を受けるアップルでさえも、規制当局からはプライバシー重視への取り組みがまだ十分ではないと示唆された点でした。
データの利活用については米国メガテック企業に大きく出遅れ、さらにはプライバシー重視の動きや法制度でも周回遅れとなっている日本にも、「データの利活用」と「プライバシー重視」を両立させていくという流れは、本年には一気に押し寄せてくるのではないかと予測しています。
アップルのプライバシー対応の詳細も明らかにされた本セッション。
なお、本セッションや本記事の本質は2社の比較ではなく、プライバシー重視の流れがここまで来ているということです。本質を理解し先行して対応することが求められています。データドリブン経営が推進されようとしている中、グローバルでのセキュリティ動向を分かりやすくまとめられた本記事は、●●Techに関心のあるまたはサービスに関わる全てのビジネスパーソンと共有したい内容でした。
・セキュリティで進んでいるAppleの取り組み (CPO設置、消費者の個人情報自主管理やデータ活用先最小化の方針など)
・欧州のGDPRに加え、米カルフォルニアのCCPAが施行(クッキー含む日本では個人情報とされないものが規制の網にかかってしまうことなど)