中国で1億人が加入した、「P2P保険」の革命度
コメント
注目のコメント
わりかん保険(がん罹患時支払う保険金を契約者全員で頭割り=保険料は事後請求)などがP2P保険の代表例として示されています。
そもそも保険の成り立ちはP2Pの積み重ねによる互助の仕組みなので、いわば「先祖返り」の発想です。
しかし、これでは「大数の法則」がワークせず、保険料負担がゼロの時もあれば、めちゃ高額となることもあるので、保険事業者が多数の保険契約者を募る仕組みが出来上がった経緯があります。
私は、むしろこうしたプロダクトが出てくる背景に注目すべきだと思います。要は、今の保険会社が互助の運営者から利得追求者としての色彩が強くなり、保険契約者の不信感が高まっているためでしょう。
P2P保険と「かんぽ事案」はここで結び付きます。P2P保険は適用先をきちんと吟味せねば、保険として成り立たない可能性があります。
このアリババの保険のように大数の法則が効く人数が集まれば良いですが、そうでない場合、負担に偏りが出ます。
初めのうちは良いものの、運用が長くなれば、保険金支払いの対象者が増え、解約者も増え、不利益を負う可能性があります。
日本の中でもこのような現象は健康保険組合で見られます。
歴史の長い健康保険組合では高齢の方が多いため、健康保険組合のカフェテリアプランでもらえるポイント数が少なく、歴史の短い健康保険組合ではカフェテリアプランのポイントが多いです。
最終的には自己責任ですが、原資が限られている以上、必ずしも良い話ばかりではないものです。P2P保険は無尽に近い概念ですね。何かあった時のリスクをコミュニティーに分散させるという概念です。
保険は莫大な営業手数料等の販管費がかかっており、期待値である還元率は30%から80%と言われています。
今まで、個人が保険商品を売るということができませんでした。それは何かあった時の保証をするだけの経済力がないからです。よって保険はB2CかB2Cしかありませんでした。
ブロックチェーンでC2Cの保険の仕組みが担保されれば、還元率の高い保険も作ることができます。それはユーザーの保険料を大幅に安くできる可能性を秘めているのです。