[サンフラシスコ 8日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラ<TSLA.O>の株価は8日の米株式市場で大幅上昇し、時価総額で米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)<GM.N>とフォード・モーター<F.N>の合計を初めて上回った。

第3・四半期決算が市場予想に反して黒字となったことや、中国での生産が軌道に乗っていることに加え、第4・四半期の世界販売台数が予想を上回ったことから、株価は過去3カ月で約2倍に上昇している。

8日のテスラ株は前日比約5%高の492.14ドルと過去最高値で引け、時価総額は約890億ドル。GM(約500億ドル)とフォード(約370億ドル)の合計(約870億ドル)を上回った。

ただ、今後も黒字が続き、十分な手元資金を維持できるかについて、アナリストや投資家の間では慎重な見方が多い。

テスラ株の投資判断を「セル」とするアナリストの数は「バイ」とするアナリストを上回っている。リフィニティブデータによると、買い推奨は11人、売り推奨は13人、9人は「ニュートラル」となっている。

メインステイ・キャピタル・マネジメントのデビッド・クドラ最高経営責任者(CEO)は「テスラ株が再び話題株になったことは間違いない。良いニュースがたくさん出ている」と指摘したうえで、「継続的な収益確保の見通しや、ハイテク企業ではなく自動車メーカーと評価されるのはいつになるかなど、いくつかの課題が残る」と説明した。