[7日 ロイター] - リフィニティブEikonのデータとベネズエラ国営石油会社PDVSAの報告によると、同国の昨年の石油輸出は日量100万1000バレルで、前年比32%の急減となった。人手と資本の不足で生産量が約75年ぶりの低水準に落ち込んだ上、米国による制裁により輸出の市場が縮小した。

業界筋やデータによると、この輸出量の数字には、PDVSAの得意先が元々の購買国をぼかすため、仲介業者を使ったり沖合での貨物積み替えを通じたりしてベネズエラ産石油を購入した分が含まれており、これを除くとさらに大幅な減少となる。

仲介を含む購入量が最も多かったのはロシアのロスネフチ<ROSN.MM>で、全輸出の33.5%を占めた。次いで中国石油天然ガス集団(CNPC)[CNPC.UL]とその子会社の11%、キューバ国営キューバメタルズの7%の順だった。

米国の制裁を受け、中国、インド、マレーシア、日本、シンガポールなどアジア向けの輸出が中心となり、全体の65%を占めた。こうした地域への輸出は他の地域の石油と混合したり、単に他地域に移転させる経由地として使われたりした分も含む。

PDVSAからコメント要請への返信は得られていない。

公式統計によると、昨年1─11月のベネズエラの原油生産量は日量101万バレルだった。市場調査会社ケプラーのエコノミストは、今年はさらに減って日量60万―80万バレルになるとの見通しを示した。