[ソウル 8日 ロイター] - 韓国サムスン電子<005930.KS>が8日公表した2019年第4・四半期決算速報値は、営業利益が34%減の7兆1000億ウォン(60億9000万ドル)となった。市場予想より小幅な減益にとどまり、メモリーチップ価格が想定より早く底を打った可能性が示された。

リフィニティブ・スマートエスティメーツがまとめたアナリスト予想平均は6兆5000億ウォンだった。

売上高の速報値は0.5%減の59兆ウォン。

年間の営業利益は53%減の27兆7000億ウォンと、15年以来の水準に悪化し、減益率も10年ぶりの大きさとなった。

サムスンの業績は、データセンター向け需要の不振や在庫増を背景とするメモリーチップ価格の下落で18年終盤以降、低迷が続いていたが、足元は、半導体価格の回復期待に加え、米中貿易摩擦の緩和を受けて5G(第5世代通信網)スマートフォンやサーバー向けの需要が今年、持ち直すとの楽観的見方が強まっている。

市場調査会社DRAMエクスチェンジのデータによると、DRAM価格は19年終盤に持ち直し始め、今年第1・四半期には下落が止まる見通し。