【一ノ瀬メイ】パラリンピアンとして「東京」で変えたい未来

2020/1/5
東京オリンピック(7月24日〜8月9日)の後、8月25日〜9月6日に開催される東京パラリンピック。
パラリンピックの注目度は、競技レベルの向上や、義足・車椅子の技術進歩、多様性を認める時代への変化によって、大会ごとに高まりつつある。
ただ、2019年のラグビーワールドカップで示されたように、スポーツイベントの盛り上がりの一番の要因は自国選手の活躍だ。
躍進が期待される選手の一人が、複数種目の日本記録保持者で前回リオデジャネイロパラリンピックにも出場した、女子競泳の一ノ瀬メイ選手(22)だ。
一ノ瀬メイ(いちのせ・めい) 競泳選手、近畿大学職員。1997年、京都府出身。右腕が人よりも短い先天性右前腕欠損(障害クラスS9)。9歳から本格的に水泳を始める。2010年にアジアパラ競技大会に出場し、50メートル自由形で銀メダル獲得。2016年のリオデジャネイロパラリンピック出場。現在、200メートル個人メドレー、100メートルバタフライなど複数の種目で日本記録を保持。母は日本人、父がイギリス人。22歳(写真:加藤昌人)
現在、近畿大学で働く一方で、オーストラリアにも練習拠点を構える一ノ瀬選手は、前回のパラリンピックでは200メートル個人メドレーなど競泳6種目に出場するも、いずれも決勝進出を逃した。
そのリベンジを目指す東京大会に向けてどんな準備をしているのか、今後目指す目標について聞いた。

水泳を続ける理由

障害の度合いごとに分かれて競うパラ水泳でも、一ノ瀬選手が競う「S9」は、競争が厳しい。