【ノーベルブライト】令和に売れる、「昭和的」な戦略

2019/12/29
これが「令和の売れ方」だ――。
大阪を中心に活動してきた5人組ロックバンド、Novelbrightが今、次なるスターダムにのし上がろうとしている。
キャッチーな楽曲、感謝や愛を直球で届ける歌詞、圧倒的な歌唱力を誇るボーカル雄大のハイトーンボイスは、時代を皮肉るわけでも奇をてらうわけでもないのに、正統派バンドとして時代の心を捉え、ディープなファンを生み出している。
興味深いのが、彼らのサクセスストーリーだ。
大阪の路上から、TikTokなどのSNSを駆使して、この12月に上京してきた彼らの歩みは、ある意味では「令和」ならではのハイブリッドだ。昭和から続く路上バンドのサクセスストーリーと、デジタル世代ならではのメッセージ発信が、高次元で組み合わさって、幅広いファンに突き刺さる。
特に、若い世代の支持は凄まじい。
一番人気の曲「Walking with you」はYouTubeで再生回数300万回を超えた。10代20代ユーザーが多くを占めるTikTokは、彼らの路上ライブを撮影した動画で溢れ、熱量の高いコメントが連日SNSを埋め尽くしていく。
「2020年ブレイク候補筆頭」と音楽業界でも評され、まさに爆発する瞬間を迎えようとしているNovelbright。天性の声を持つボーカルの竹中雄大と、バンドの「頭脳」とも言えるベースの圭吾にその歩みと野望を聞いた。

流れが変わった瞬間

──2019年も終わりますが、この一年はいかがでしたか?
雄大 階段を1段ずつ登るつもりが、急に段飛ばしして登った感じがします。