【片石貴展】トヨタも注目。リアルと虚構を「バグらせる」26歳

2019/12/28
ネオンきらめく東京の町並みでポーズを決めているのは、「実在しない」バーチャルインフルエンサーだ。
2016年に米シリコンバレーで生まれた「バーチャルインフルエンサー」。インスタグラムで180万人以上のフォロワーを抱える「Lil Miquela(リル・ミケーラ)」はラグジュアリーブランド「PRADA」の広告に。
イギリスの写真家が生んだ「Shudu(シュードゥ)」は、アメリカの人気歌手・リアーナがプロデュースする化粧品ブランドのプロモーションに登場して話題となった。
日本には2019年に上陸。中でも草分け的存在は「葵(あおい)プリズム」だ。
若者向けファッションブランド「SPINNS」とのコラボアイテムのプロデュースや、トヨタ自動車のカローラとコラボしたインスタグラムが投稿されるなど、バーチャルにとどまらない影響力を放っている。
日本初のバーチャルインフルエンサー事業を、スタートから数カ月でナショナルブランドとのコラボレーションにまでこぎ着けた仕掛け人は、2018年6月に「インスタ起業」としても話題となったyutori(ゆとり)の片石貴展CEOだ。
リアルと虚構の境界線をバグらせたい──。そう語る片石氏に、バーチャルインフルエンサーに込めた狙いを語ってもらった。
片石貴展(かたいし・たかのり)yutoriCEO 1993年生まれ。明治大学商学部卒業後、アカツキに入社。新規事業部の立ち上げに従事。2017年12月にInstagramで「古着女子」を立ち上げ、開設から5カ月でフォロワー10万人を獲得。これを契機に2018年4月にyutoriを創業。スポーツブランド『dabbot.』、下北沢のコミュニティスペース『pool』などの展開を経て、2019年7月にバーチャルインフルエンサー専門エージェント「VIM」を立ち上げた

「人と向き合うビジネス」は大変