リサイクルできるか、もう迷わない。かざすだけで再利用できる素材かどうか判断できる「R.I.D」が発明された!
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近赤外線を照射し、反射した拡散光の吸収度で材質を判別する技術は、モバイル型からリサイクル施設に付属する大掛かりなものまで、プラスチックの選別のために日本でも広く使われています。
この記事は英国のもので、ある都市でリサイクル可能なものが、違う都市では所有処理施設の関係などでリサイクルできないという事態があるために、ルールをあらかじめデバイスに登録しておくことにより、消費者が分別すべきものを簡単に分別することができる、というアイディアです。
しかしながら、日本のリサイクルシステムへは、この技術をすぐに適用するのは難しそうです。
なぜなら、日本の家庭から排出されるプラスチックは、市町村によりほぼ以下のルールで収集されるからです。(PETボトルのことは置いておきます。)
1、プラスチックの分別収集をしない
2、識別マークのあるプラスチック製容器包装のみ分別されたものを収集する
3、識別マークのあるプラスチック製容器包装と、製品プラスチックを別々に収集する
4、識別マークのあるプラスチック製容器包装と、製品プラスチックを一緒に収集する
2と3のパターンで分別する際は、容器包装の定義を理解するか、識別マークを目視して判別する必要があるため、近赤外線識別装置が役立たないのです。
識別マークがあるかないかは、プラスチックの種類ではなく、容器包装リサイクルの制度対象であるかで決定されます。
例えば、同じポリスチレンプラスチックでも、CDケースなら製品プラスチック扱い、食品の袋なら容器包装プラスチック扱いとなります。
識別マークのあるプラスチック製容器包装は、一定規模以上のメーカーや小売・サービス・卸売業者に再商品化義務がありますが、製品プラスチックは対象範囲外であるため、自治体が好んで分別収集しないことが多いのです。
容器包装プラも製品プラも一緒に扱い、むしろプラスチックの種類ごとに分別したほうがリサイクル効率がよくなるのではないかという議論はありそうですが、余程確実に家庭で分別をしない限りは、リサイクル業者にて選別装置にかけざるを得ないと思います。そうなると、家庭にデバイスを配布するというメリットがそんなに感じられません。
興味深い技術ではあるので、もし英国で採用されるのであれば、動向に注目したいです。近赤外線でゴミのリサイクル可否を判定する装置。これ自体も面白いソリューションなんだけど、データベースをRFIDカードで更新というのが興味深い。これぐらいのサイズのデバイスならBluetoothを搭載することも難しくないと思うんだけど、RFIDカードへのタッチを選んだ理由は何だろう?省電力?タッチすることでルール改正を認識させるためのUX?
何でも人がすべきという前提にしなくていい。
ベルトコンベアで流して、人が分別しているところを機械学習させれば、人が新たに判断するごみの量はどんどん減っていく。
自治体単独で取り組むのは大変だが分別データをごみ処理場間で共有すれば投資を抑えられる。ごみの種類ごとに処理経費を具体的に算定できるから、販売者やその団体に請求できる。販売者側に負担させれば、製造者はリサイクルしやすい製品設計に配慮する。リサイクル料金の直接負担がなくなれば個人の不法投棄も減る。
小型電池などはわざわざ店舗のボックスにて回収し、それだけを別に運んでいるのが燃料の無駄。
技術はある。誰がやるか、ですね。