[ニューデリー 25日 ロイター] - インドのモディ首相は25日、農業が主産業の各州での水不足に対応する600億ルピー(8億4200万ドル)規模の対策に発表した。

世界2位の人口を抱えるインドは同国史上最悪の長期にわたる水不足に直面し、農業生産ひいては経済成長にも悪影響が及んでいる。

モディ首相は「水不足の影響は個人や家族だけにとどまらない。この危機はインドの発展にも影響を及ぼす」とし「新たなインドが危機のあらゆる側面に対処するための準備が必要だ」と述べた。

対策は、コメや小麦、砂糖などの生産地の州の水不足に対応する。

世界有数の農業国であるインドは、農業用水の約60%を地下水に頼っている。地下水をくみ上げるポンプの動力である電気の料金は政府の補助を受けているため、どんどん地下水がくみ上げられ、全国的に地下水量が減っている。

貧困層への飲料水供給、老朽化した灌漑(かんがい)設備の改修もモディ首相の対策の中核。

英慈善団体ウォーターエイドによると、インドでは全人口のおよそ12%、約1億6300万人は家の近くで浄水を手に入れられない。