[東京 23日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比42円23銭高の2万3858円86銭となり、反発した。前週末の米国株を好感して上昇スタートとなったが、買い一巡後は利益確定売りに押されて上げ幅を縮小した。個別には好材料の出た第一三共<4568.T>が買われた。

米食品医薬品局(FDA)が20日、第一三共と英製薬大手アストラゼネカ<AZN.L>が共同で手掛ける進行性乳がんの治療薬を通常より3カ月前倒しで承認した。第一三共は朝方から買われて一時4%超高となり、1銘柄で日経平均を約11円押し上げる要因となった。

TOPIXは0.11%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は7222億円と商いは膨らまなかった。業種別では医薬品、サービス、精密機器などが値上がり。半面、鉱業、非鉄金属、電気・ガスなどが軟調だった。

第一三共をはじめ、アステラス製薬<4503.T>、オリンパス<7733.T>、テルモ<4543.T>など医薬品、医療機器系がしっかりした動きとなった。市場からは「前週半導体関連が買われたので、きょうは循環物色的に先週買われていなかったところに資金が回っている」(あかつき証券の投資情報部部長、藤井知明氏)との声が出ていた。

東証1部の騰落数は、値上がりが704銘柄に対し、値下がりが1330銘柄、変わらずが124銘柄だった。