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まだ全容は明らかになっていないものの、非常に大規模で思い切った制裁です。思い切ったというのは、
ロシアだけではなくドイツをはじめとするヨーロッパ諸国の激しい反発を招くからです。
 ノルドストリームは、現在ヨーロッパで使われるガス(火力発電の主要な燃料でもあります)の40%を供給しています。今建設中のノルドストリーム2が予定通り2020年から稼働すれば、供給量は倍増します。当然、ヨーロッパのエネルギーは、ほぼロシアに依存することになります。米国は、これを強引に阻止するようです。
 やはり2020年に稼働予定のトルコストリームも現在建設中ですが、トルコの他、ブルガリア、セルビア、ハンガリー、オーストリアなどの中東欧諸国のエネルギーの大部分を供給することになります。
 これらのパイプラインが完成すれば、ヨーロッパもトルコもロシアに完全に依存することになるので、ヨーロッパでも反対は少なくありません。しかし、中東にも米国にも依存しないのであれば、選択肢はロシアになります。EUの自立性のために、ドイツのメルケル政権が強力に進めてきたプロジェクトです。
 ノルドストリーム2とトルコストリームの建設には、ドイツやスイス、ノルウェー、トルコなどの主要な建設会社だけではなく、ロシアのガスプロム、ロイヤル・ダッチ・シェル、フランスのエンジーなど、世界のメジャーなエネルギー企業が参画しています。当然、これらの企業は在米資産も莫大で、資産凍結などすれば、大変な影響が出ます。
 本当にノルドストリームとトルコストリームを潰す(そして米国がヨーロッパにエネルギーを提供する)となると、これはヨーロッパにとっても死活的な挑戦であり、米国との関係はよほど剣呑になるでしょう。
今年春頃からテッド・クルーズ等が用意していた条文で、この半年間ずっと議論されて来ましたが日本ではスルーされていました。

12月上旬に米上下院の軍事委員会で合意を得ていた事から、国防権限法が通れば通るという状態でしたし、トランプもツイッターで挑発していたので日本でももう少し早く知られていてもよかったかなと思います。

先日成立した国防権限法の報道でも、宇宙軍の話くらいしか話題になっていませんでした。

https://newspicks.com/news/4473215/

私は専門誌には書いたんですが、力不足ですいません。

ノルドストリーム2に関しては、フランスやデンマークなども慎重な姿勢でしたが、なぜか2月にフランスが賛成に回ったことで流れが変わり、10月にデンマークが領海での敷設を認可し、建設は残り1割という所まで来ています。

今回制裁対象になっているのは、コンクリート被覆パイプの海底敷設の専門業者、オールシーズ(Allseas)社(スイス)、同様の技術を持っている企業は世界に数社しかないため、今回の妨害によって完成が遅れる可能性が出てきました。

しかし、9割完成していますし、他国間の経済取引へのあからさまな介入であり、ドイツ、ロシアでは反発が強まっています。一方、メルケルは非難する一方で、報復制裁は行わないと明言。遅れはしても、いずれ完成するのではと思います。

トランプからすると、ドイツがNATO軍にGDP2%拠出する約束を果たしていない事に不満を持っているので、そこを引き出すディールのつもりなのかも知れません。

ノルドストリームは、元々シュレーダー政権時代に脱原発を前提として作られたプロジェクトって事もお忘れなく。そしてドイツは2038年に石炭火力も停止。

因みに、南経路であるトルコストリームの建設に対しても制裁が入ってます。
ノードストリームは以前から地政学的に注目の高かった案件です。
ロシアからのパイプライン経由のガスの方がLNGより安いので米国の欧州向けのLNG販売に対する脅威となります。また米国へのエネルギー依存度が低下します。日本の企業もパイプの納入やファイナンスへの参加を検討してきた案件ですが、これで参画は難しくなりそうです。
他国にエネルギーを依存するリスクは小さくない。