[バンコク 18日 ロイター] - タイ中央銀行は18日、政策金利の翌日物レポ金利を1.25%に据え置いた。

タイ中銀は今年2回の利下げを実施しており、今回の金利据え置きは予想されていた。

中銀は外部リスクの高まりを理由に今年と来年の経済成長予測を再び下方修正した。

据え置きは全会一致で決定。ロイター調査ではエコノミスト16人全員が据え置きを予想していた。

中銀は今年の経済成長率を2.5%と予測。3カ月前の予測は2.8%だった。輸出の予測も3.3%減と、従来の1%減から下方修正した。

来年の経済成長率の予測は2.8%。従来予測は3.3%だった。輸出の予測は0.5%増。従来予測は1.7%増だった。

昨年の経済成長率は4.1%と、過去6年で最高だった。

中銀は「タイの経済成長率は、潜在成長力と従来予測を下回る見通しだ。モノの輸出が従来の予想以上に縮小し、回復に予想以上の時間がかかるとみられることが主因だ」と表明した。

タイ経済は、目標を下回るインフレ率、バーツ高、金融の安定に対するリスク、消費者マインドの悪化にも直面している。

キャピタル・エコノミクスは、現在の利下げ局面であと1回の追加利下げがあると予想。来年初めには政策金利が1.0%に引き下げられるとの見方を示した。

ティスコ・グループのエコノミストも、来年25ベーシスポイント(bp)の追加利下げを予想。来年の経済成長率が2.6%にとどまるとの見方を示した。

中銀の金融政策委員会は、現在の政策が依然として緩和的であり、経済成長とインフレ目標(1─4%)達成を支援すると表明した。

中銀は今年のインフレ率の予想を0.8%から0.7%に下方修正。来年のインフレ率の予想も1.0%から0.8%に下方修正した。

中銀はバーツ高への懸念も表明。バーツは今年、対ドルで約7.6%値上がりしている。

中銀の金融政策委員会は11月に賛成5・反対2で25bpの利下げを決定。8月にも2015年4月以来初となる予想外の利下げを実施している。

タイ政府は今年、100億ドル規模の景気対策を発表。必要な場合、追加の対策を導入する方針を示している。

*内容を追加しました。

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)