[ブダペスト 17日 ロイター] - ハンガリー国立銀行(中央銀行)は17日、主要政策金利を0.9%に、翌日物預金金利をマイナス0.05%にそれぞれ据え置いた。同時に緩和的な政策スタンスを維持し、社債買い入れ枠の拡大を発表した。

金利据え置きは市場の予想通り。

企業の資金調達を支援するため7月に開始した社債買い入れプログラムについては、来年から1500億フォリント(4億9445万ドル)拡大すると発表した。

中銀は2020年の国内総生産(GDP)成長率見通しを従来の3.3%から3.7%に引き上げた。

ナギ副総裁は記者会見で「世界的なリセッション(景気後退)の懸念は後退した」との見方を示した。

中銀はインフレ率について、予測期間の後半に目標の3%付近で落ち着く見通しとし、国内のインフレ期待は「引き続き安定している」と指摘した。

そのうえで「インフレ見通しの動向が、追加(政策)措置の必要性を左右する要因になる」とした。

ハンガリーの今年の経済成長率は、2ケタの賃金上昇後の国内消費や政府の減税などに支えられて5%近くに達する見通しだ。政府は来年に追加減税を実施する可能性なども示している。

ナギ副総裁は、3.7%という来年の成長率見通しには政府が計画している刺激策の影響は反映していないと説明した。