【岡村アルベルト】「移民国家・ニッポン」へ。28歳の挑戦

2019/12/20
いま世界が知るべき、新しい日本人の「顔」は誰なのか。
2020年の東京五輪で注目される「TOKYO」を中心に、新しいムーブメントを生んでいる人々を特別企画「NEO TOKYO(ネオトウキョウ)」で紹介していく。
今回登場するのは、「one visa(ワンビザ)」の創業者で代表取締役の岡村アルベルトさん(28歳)だ。同社は、日本で働く外国人が必要な労働ビザの書類作成を簡素化するクラウドサービスを手掛けている。
現在は、日本企業の人事担当者が中心に使うサービスだが、one visaは「世界から国境をなくす」という果てしないビジョンを掲げている。
2015年には、日本IBMがスタートアップを支援するプログラム「BlueHub」に採用。2019年6月には、家賃保証の全保連、セブン銀行、サイバーエージェント(藤田ファンド)などから総額約4億5000万円の資金調達をしている。
現在、社員数はまだ20人程度だが、将来的には、日本企業の外国人社員採用をスムーズにするというだけでなく、世界中で移住する人にも役立つクラウドサービスを提供することを目指している。
日本人の父とペルー人の母を持つ岡村さん──。NewsPicks編集部に、起業までの道のり、そして、これからの戦略について語ってもらった。
岡村アルベルト(Alberto Okamura)one visa 代表取締役
1991年、南米ペルー、第2の都市・アレキパで生まれる。6歳で日本に移住。小中高を大阪や神戸で過ごし、16歳で日本へ帰化(日本国籍取得)。甲南大学マネジメント創造学部を卒業後、株式会社ブリックス(東京・新宿区)に入社。同社が請け負う法務省出入国在留管理庁(旧・入国管理局)の窓口業務で、約2万件のビザ申請に携わる。2015年、one visa(東京・台東)を創業。2017年6月よりサービスローンチ。日本人の父とペルー人の母を持つ。

東京入管の勤務での「衝撃」

──なぜ日本の就労ビザ(在留資格)に注目して創業しようと思ったのですか。